第一回 有識者会議
~バリのダイビング事故から考える、安全潜水に向けた施策の提言~

議事録

  • 日時:平成28年1月28日 AM9時30分~17時00分
  • 場所:NATULUCK 茅場町3階大会議室
  • 出席者:※末尾一覧表を参照
  • ファシリテーター(司会):青木将幸

【本会議趣旨】

ダイビング事業に関わる各方面の有識者の皆様から、NPOの運営に対する方向性やダイビングの安全性向上に向けた課題(テーマ)など、多角的なご意見を賜るため、また意見交換の場として開催しました。

【議事録について】

本会議は意見交換が目的であり、ブレインストーミング的位置づけで開催されました。

よって、議事録も、脈絡を整えたり、意見をまとめることなく、時系列にピックアップ掲載致します。

全体ミーティングだけでなく、グループミーティングもあり(同時に複数開催)、また、余談を省くなど、すべての会話を掲載するものではありません。

【議事録】

  • 午前11時~ 議題:参加者の情報共有
    • 寺山よりスライドを使ったバリの漂流事故の説明と総括
    • 参加者より質問や疑問、意見交換など
    • 交わされた質問や疑問、意見など
      Q.募金で集まった一時金はどうしたの?
      A. 設立の経緯を参照→http://safedive.or.jp/background/
      Q. 保険のシステムは?
      A. 以下回答抜粋
      ・パラオはSHOP同士で積み立てている。
      ・保険があるから助ける、助けないではない。
      ・あくまで保険は事後のもの
      Q.パラオの体制をもう少し聞きたい
      A.以下回答抜粋
      ・実際に発動した回数は未遂も含め年2回
      ・加入率は日系のショップはすべて。韓国系なども。
      ・立ち上がったきっかけは、15年前の「ジャーマンチャネル」での事故がきっかけ。
      Q.事実関係について
      A.以下回答抜粋
      ・突然透明度が落ち、ロスト
      ・バディを探した方が死亡
      ・その事故をきっかけに当NPOを発足
      Q.初動費用について
      A.ガソリン代はショップへ請求。ヘリは積み立てから
      Q.事業者が入っている保険はおりるはずでは?
      A.個々の事案に寄る所も大きく、その非統一性も含めて当NPOについて検討したい。
      Q.パラオのような協力体制は国内では?
      A.以下回答抜粋
      ・伊豆は静岡県ダイバーズ協会のような組織がある。捜索のフローチャートがあり、費用負担は各自
      ・DANJAPANは、会員であれば一時金のお支払いができた。今回のバリ事故でも、どのなたか一人でも入っていればお支払いできた。
      Q.個人が入っていた保険、もしくはカードの付帯保険でも2,000万円近くは出せたのでは?
      A.・海外だと保険に入っていないと治療しない国もある
      Q.DANの保険支払の流れは?
      A.・支払ったものに対して、申請後に支払い<意見・コメント等>
      ・保険の正しい手続きの方法を業界としてアピールしてはどうか?
      ・ダイバー共済を作ってはどうか→すぐにお金が出せるように
      ・この事故の経緯と教訓を出版してはどうか?
      →いろんな立場の人が意見を出す
      →事実関係を確認するのが大変
      →原本をオープンソースで出し、そこに追記していく形は?
      ・事故の記録について海保のシステムは?
      ・記録があれば海保として情報開示はする
      →真偽不明
      ・警察は事故の記録は出さない
      ・当事者の協力を得ないと難しい
      →バリの場合、当事者からのヒアリングは困難
      →今からのヒアリングは、新たな訴訟が起きる可能性がある
      ・普通のカード付帯の保険は、その支払い自体発生しない
      ・保険の上手な使い方を知りたい
      ・保険があるから、捜索費用に糸目はつけないとはならないのか?
      ・クレジットカードの付帯保険について情報共有
      ・山岳協会の遭難体制を参考にしてはどうか?
    • 午前中に興味が大きかったように思われるテーマ
      • そもそも事故を起こさないためには
      • 保険やお金をどうするか
      • 事故をきちんと残す(出版など)
      • 一時金をどうするか
  • 午後1時~ 議題:皆さんから集まったお金の有効活用法
    • 3人組のグループで案を出し合う:『ダイビングの安全のため、どう使うのがよいか』
      (1) 遠藤・田原・中田
      (2) 小島・秋元・松崎
      (3) 入江・秋田・藤野
      (4) 八木・河本・野澤
      (5) 虻川・村田・西村
      (6) 寺山・上野・高野・三保
  • 午後2時~ グループごとに、A3用紙にアウトプットして発表
    • 主な発表例(発表順)
      (寺山)
      ダイビング事故を常に発信し続ける
      ダイバーなんでも相談窓口
      分科会的な情報発信
      ADR的な仲裁期間をつくる(河本)
      優良店の選び方を提案
      事故の現場をリアルに体験させる
      事故の検証(西村)
      事実関係を明らかにして報告し、出版
      事故はなぜ起きたのかを解明

      (中田)
      レーダーに反応するフロート
      船とダイバーのコミュニュケーション
      船舶を活用した捜索(捜索訓練を行う)
      エマージェンシーグッズのアップデート

      (入江)
      バリで立ち上がった団体の支援
      エマージェンシーグッズの後押し

      (松崎)
      事故後の情報顛末
      ショップの安全意識のアップ
      同意書の実態取り付けなどのレベル上げ
      雇用契約確認、情報発信

  • グループの発表を終えての質疑応答と追加発言
    Q.NPOの大前提としての質問。いったん立ち上げたNPOはこのまま存続? それとも終了?
    A.・それによってお金の使い道変わるよね
    ・きちんとバリの事象にフォーカスした事で使うのがよいのでは?
    ・本の出版って、ピンとこない。今は本を読む世代じゃない。一番読んで欲しい世代が読まない。(現場のアプローチ目線)
    ・本にする意味は、改訂されない、オリジナルの証拠としての意味
    ・話を広げるきっかけとしてのオリジナル
    ・発行部数問題ない(国会図書館や大学への寄贈などでOK)
    Q.当事者、行政にアプローチが出来ない状況でそれでも報告書として成り立つのか?
    A.・参加者などへ呼びかけや取材をかけるのか
    ・真実の究明ではなくて、事実関係の確認でいいのはないか?
    ・バリの事例を事例であげつつ、ヒヤリハット集を作ればいいのでは
    Q.そもそも寄付した人への思いと、NPOがやりたい事の思いをきちんと整理すること
    A.・寄付をしてくれた人は全員海外ダイビングに行く人ばかりじゃない
    ・やりやすそうだからこれをやる、というスタンスではダメ
  • 午後最終ターム 議題:何を最後に話しましょう?
    Q.これまでの意見を聞いて、NPO代表の寺山が何をやりたいかを、まずは思い付きでもいいので聞きたい
    (寺山より)
    Q.誰のためにお金を使いたいか
    A.業界側でなく、主に一般ダイバー向けが適当なのでは
    Q.何に使いたいのか
    A.・バリ事故の直接的な原因究明や責任追及でなく、これをきっかけにダイビングの安全に寄与したい。事故情報がクローズしないようにしたい。
    ・成果物として残したい。そのために、有識者の意見をもとに、ダイビングの安全に関わる各テーマごとに分科会を作り、安全のための提言をしたい
    ・継続的なものとして、ダイバーに情報発信をしていきたい
    (参加者より)
    ・一般ダイバー向けというが、どこを目指しているのか
    ・理念 ターゲット層はどこ?
    ・すでにダイバーになってる人へ向けているのか、これからダイビングを始める人向けに「ダイビングって安全なんだよ」という理念なのか
    ・あまり高度なことを発信しても、それを理解できる人は少ない
    ・ターゲットは絞るべきだが、焦点を当てすぎるとぶれる。
    ・有効なメッセージをどう投げるか
    ・あまり知識だけを与えても、ダイビングに対し主導権が握れないダイバーはガイドの言いなりになるだけ。
    ・バリの事故は何が悪かったのか、それにならない状況は選べなかったのか
    ・公平に偏る異なる情報を提供することがいいのでは
    ・成果物としてダイビング安全ブックのようなものを書くとしたら、どういう章立てにするのか
    ・テーマにしても、例えば、「ドリフトダイビングの正しいやり方」と言ったとき、指導団体の出しているスペシャルティーと真っ向勝負するの?
    ・ドリフトの際のガイディングはさまざま
    ・人のやり方、新しいやり方を知りたい
    ・グッズについても同じ。
    ・情報収集のコストを下げる役割をして欲しい
  • 16時20分~ 議題:話したいテーマを意見交換
    • 最後にグループに分かれてディスカッション
    • 3つのお題で、やりたいところへ参加する方式
      3つのお題

      • 「求む!分科会のリーダー」
      • 「継続的なヒヤリハット、事故情報の収集と発信」
      • 「ショップが青ざめるかも知れない10の質問」
      • 求む分科会リーダー
        寺山、入江、虻川、上野、村田、松崎、西村、藤野
        (発表:寺山)
        事実関係の情報が必要
        緊急時のための自分たちがしておく準備
        詳しいドリフトダイビングのやりかた
        受け入れ側の緊急時で必要な手順
        現状把握だけでも有益
        国別の注意点
        お得になる、より安全に という情報の出し方
        ネガティブにならないように
        など
      • ショップが青ざめるかも知れない10の質問
        遠藤、八木、河本、中田
        (発表:河本)
        セーフティーグッズありますか
        なにを持っているかの主張
        保険どうなっているのか →自分の保険の説明をするか? 保険に入らされるのか
        事故の対応経験はありますか
        事故発生時の連絡体制はありますか
        今日の海はどっちに流れていますか
        スタッフは長いですか?
        開催するかどうかの基準
        レンタル器材のOHはいつしたか?
        など
      • ヒヤリハット、事故情報の収集と発信
        田原、秋田、三保、秋元、小島、高野、野澤
        (発表:秋元)
        情報が集まるWebサイトの構築
        →いつ、どこで、属性データ 年齢、性別、ブランクデータ
        掲示板形式
        プロや専門家からのコメント
        ジャンル分け
        ルール、誹謗中傷 通報ボタンが大事
        一定期間まとめてレポートする形式
  • 【有識者会議を終えて】
    有識者のご意見を参考に、NPOとしての方針や今後の活動予定を発表したいと思います。
    (Project Safe Dive代表理事・寺山英樹)
  • 【参加者一覧】
    (有識者)
    所属・経歴 氏名(敬称略)
    株式会社エス・ティー・ワールド 秋田健三郎
    ビットノット株式会社代表(WEBマーケティング) 秋元智道
    海上保安庁警備救護部救援課 専門官 虻川浩介
    株式会社ゼロ 入江聡彦
    シリウス総合法律事務所(弁護士) 上野園美
    パラオダイビング協議会 遠藤学
    株式会社セカンドステージ(ダイビングショップ) 河本雄太
    一般財団法人日本海洋レジャー安全振興協会(DAN JAPAN) 小島朗子
    筑波大学 体育系(ダイビングマネジメント研究) 高野修
    IANTD・TDIインストラクター、インストラクタートレーナー 田原浩一
    潜水事故問題研究家、市民スポーツ&文化研究所 中田誠
    特定非営利活動法人 潜水医学情報ネットワーク 西村周
    水中化学研究所 野澤徹
    イースタン ネットワーク・オフィス フジノ(元国連勤務など) 藤野彰
    元・あいおい損害保険(株) 松崎剛
    三保耳鼻咽喉科、テクニカルダイバー 三保仁
    ガイド会(ダイビングサービス川名日和) 八木克憲
    元・沖縄安全対策協議会 村田幸雄
    (その他)
    NPO日本安全潜水教育協会 山中康司 ※一部音声参加
    Bali Safety Trust JAPAN ※アンケート協力
    (開催者)
    Project Safe Dive 代表 寺山英樹
    スタッフ 南部きこ

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